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旅とホテルのミニコラム:日常に旅の余韻とヒントを。
旅の始まりは一杯から |ヴォーン
2025.12.25
No.092

記憶に残るホテルや、旅先での体験、お土産、忘れられない味などなど・・・。旅にまつわるさまざまな思い出をほぼ毎日更新。本日は、カフェカルチャー・キュレーター / MIA MIAオーナーのヴォーンによる、旅先でのルールについて。

世界のどこを旅するとしても、決して外れないひとつの知恵があります。

それは、その土地のコーヒーショップの扉を開き、バリスタに「こんにちは」と声をかけてみること。


大抵の場合、常連たちもそこに集い、それぞれの“いつもの席”で、馴染みのカップとともに一日をゆっくり始めています。


あなたが旅人であることに気づけば、やがて自然と会話が生まれるでしょう。

どこから来たのか、どんな仕事をしているのか、なぜこの場所に惹かれたのか、そして今どんなことに心が動いているのか——。


そんな小さな自己紹介でいいのです。

ほんのひと言が、思いがけない扉をひらきます。

なぜなら、バリスタという存在は、その街の“静かな鍵”を握っているからです。


古くから語られてきた物語も、今まさに動き出している出来事も、彼らはよく知っています。

今夜どこで何が起きているか、週末にどんな催しがあるのか、昼食に最高のピザを食べられる場所はどこか。

予約が必要なら、誰に連絡すべきかを。


そして、旅の一夜を忘れられない時間へと変えてしまう、隠れたバーの場所までも、微笑みとともにそっと教えてくれるでしょう。


ようこそ、旅の深い楽しみに。

そしてもし、あなたがコーヒー業界にいる人で、なかでもバリスタとしてこの文章を読んでいるのなら——。

どうか、そのひとつひとつの出会いに心を注いでください。


あなたの店を訪れる旅人の旅路を変えることになるでしょうし、そしてきっと、思いもよらぬ形で、あなた自身の人生もまた豊かに変わっていくはずです。

互いに視線を交わし、言葉がそっと揺れる。写真には写らないレコードの音――MIA MIA の日常。

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Vaughan(ヴォーン)
Vaughan(ヴォーン)
カフェカルチャー・キュレーター / MIA MIAオーナー
メルボルン出身。20年以上にわたり日本各地のカフェを巡り、独自の視点でその魅力を発信してきたカフェ愛好家。2020年に「MIA MIA Tokyo」、2025年に「MIA MIA Kuramae」をオープンし、コミュニティ型カフェの先駆けとして知られている。ファミリーマートやプーマ、無印良品のモデルとしても活動し、テレビや雑誌にも多数出演。自身のブランド「COFFEE TIME WITH VAUGHAN」は伊勢丹、東急ハンズ、ロフトなどで展開されている。常に新旧のカルチャーに敬意を払いながら、コーヒーを軸に人とコミュニティをつなぐ活動を続けている。
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